永井 隆 永井 隆
第1回 うまくいく!Google アナリティクス~GAと仕事を結びつけるにはどうしたらよいか

連載の第1回目です。この連載「うまくいく!Google アナリティクス」では、原理原則よりも、私、永井が現場でやってみて、うまくいった方法や考え方をお話ししていきます。


今回は、GA(Google アナリティクス)と仕事を結びつけるにはどうしたらよいかという内容です。

組織寄りの話でして、特に、「WEBのKPIも、定期レポート形式も決まっていないけどGAを使えばもっとうちの会社は良くなるはず!」と思っている方向けです。

この記事の目次

  1. 最初は「社内用語」に合わせて発言・報告・改善していく:浸透
  2. トップに認めてもらって報告する指標を固める:トップダウン
  3. 現場の相談は何でものる:ボトムアップ
  4. 重要事項は気づいたらトップを含めて提案する:アップデート

1.最初は「社内用語」に合わせて発言・報告・改善していく:浸透

GAと仕事を結びつけるためには、まず、社内での浸透が大切です。「浸透」ってよく言いますけど、唐突に表れるものでなく、「いつのまにか会社の一部になってた」感が大事だと思います。


そのために大切だと考えているのが、社内でみんなが使っている言葉(社内用語)に合わせて発言したり報告することです。たとえば、「ユーザー」という指標が社内では「UU」と呼ばれているのならレポート内や普段の発言は「UU」と言った方が良いです。人は馴染みがあるものの方が覚えやすいですし、理解もしやすいと感じます。(「いらぬ疑問を生まないこと」は、難しいですが分析担当者として重要スキルですね。)


可能であれば「最初に定期的に観測する重要指標(KPI)をしっかり決めて→社内で了承を得て→運用を開始してモニタリング」というような、ステップも踏みたいのですが、教科書通りに進まないのが現場だと思っています。長い時間かけて、KPIを決めても、それを承認した偉い人が退任した場合、それが無効になることもあります(実際ありますし、皆さんもあるかもしれません)。


社内のみんながUUやCV、CVRという共通言語を持っているのなら、それに合わせて発言しレポーティングをするのが浸透の第一歩だと考えています。


また、改善も同じです社内的な目標として「売上」や「CVR」という言葉が飛び交っているなら、まずは、それに合わせて改善していくことが鉄則です。社内用語に関連したコミュニケーションや改善をしていく際に、必要に応じて「本質的なこと」を話していくと、いつの間にかGAのデータをもっと使いたい仲間が集まっていたりします。(最初から良かれと思って、原理原則を押し付けようとしても、それはそれは難しい。)


例えば、みんながCVRを気にしているならCVRを改善するための提案をとにかくしてください(でも、CVRを上げるためには何が必要かも時折レクチャしてあげましょう)。

例えば、みんながUUを気にしているならUUを改善するための提案をとにかくしてください(でも、その先のCVに貢献した項目も時折報告してあげましょう)。


自分の周りの2割くらいの人が興味を持ち始めたらしめたものです。


2.トップに認めてもらって報告する指標を固める:トップダウン

「社内用語」に合わせて、コミュニケーションや改善を進めていると、売上アップに向けてどんどんと社内で議論が活発になってきます。すると経営サイド(ここででは「トップ」と表現します)と仲良くなれる場合も出てきます。(または、普段から人間関係を作っておいて、相談されやすいようにしておくことも重要です。)


このタイミングで改めて行いたいのはトップが見たがっている本当の管理指標の確認です。(トップ側から「◇◇さん、○○をいつでも見られるようにしたいんだけど」といわれることもあります。)


当然ですが、トップが欲しいのは売上アップをはじめとした部門目標に近い数値、または、自分が理解でき現場を管理できる指標のことが多いです。

CVRでもUUでも、売上でも軸となる数値を改めて確認することができます。


「GAを売上に直結させる」ことって、最初から正しい(?)KPIを決めていればできるのかなと思っていたのですが、私は異なる結論を得ています。でも、重要なのは、まず社内用語に合わせてGAを使ってみて、トップに「もっとGAでこういう数値をみてみたい!」と理解させ、判断させることなのではないかというのが、私の考えです。トップは意思決定のための判断要素が多すぎるし、WEB以外にも気にしなければならいこともあるし、実際に成果の出る・出ないは実際に動いているものを見ないと判断できない気がします。(そのため、プレゼンの際は、今の課題や今の改善策ではなく、将来的にどのようになっていくのかを実感できるようなことを話すことも大事なわけです。)


ここまできたら、できれば計測する指標を固め、レポーティングの自動化を行い、レポートの形式を固めたいです。

データポータルを使用すれば、ある程度のことは容易に自動化可能ですが、その件はまた別の機会に)


この「レポートの形式を固める」というのが重要で、ここできまった形式を作り、トップの指示のもとに部内で共通のレポートを閲覧する流れにしてもらいます(これはお願いした方がよいでしょう)。ここで固まったレポートは、「社内共通語の延長で、かつ、上司が管理したい指標に基づいた」ものですので、業務に馴染む可能性が高いです。

3. 現場の相談は何でものってレポートや設定を改善していく:ボトムアップ

しかし、トップと決定したレポートの形式が現場の細かい動きに対応していないことも多いです。その場合には、レポートの読み方をしっかりと現場の担当者に教育することも重要です。自分にとっては簡単なものでも、現場からすれば、まったくわからなかったりするケースは多いです。丁寧に説明をしていきます。


また、現場担当者の話の中で、自分が気づかなかった視点(「店舗では○○している」、「このサービスは△△なお客様の利用が多い」等)を得られることもよくあります。これが、今後の分析に生きてきます。また、GAに追加で設定する必要がある項目も見えてきます。例えば、メールのパラメータのルール決め(これはURL側の設定ですが)だったり、クリック計測の設定だったりと様々なものです。こうしたものは、現場をよく知る人から吸い上げるのが一番良いでしょう。


現場からの相談に乗ったり、必要に応じで必要な設定を現場の視点も把握できてきます。また、説明によって誤解等も晴れてくるでしょう。これで現場がレポートを見てくれる確率は高まってきます。(なかなか全員に見てもらうのは難しいのですが)

4. 重要事項は気づいたらトップを含めて提案する:アップデート

GAと仕事を結びつけるには、ここまで書いたようにトップと現場担当者の間を行き来しながら、会社に管理指標の決定やレポート形式の決定、GAの追加設定を行っていくことが必要だと考えています。


その間にGAの担当者が得られる気づきは多いものです。

「現場のマーケターに関しては、CVRよりもUU数で話をした方が話が前に進みやすい」

「GAの属性データは参考値程度と思っていたけど店舗の担当者から評判が良い」

「経営はCVRを見たがっているけど、場合によっては、その前段階の商品一覧到達率を見た方が改善に近づく」


こうした気づきはうちに秘めておくのはもったいないです。

かといって、いつも言うのもよくないのですが


ですので、数ある気づきのある中でクリティカルなものは時折報告をし改善を促しましょう。

結果として、それがレポート形式の変更だったり、GAのカスタマイズだったりと、これまでよりも、さらにGAと仕事を結びつけることにつながります。


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